【画 題】「茶掛　莫妄想◆大徳寺 塔頭徳禅寺 橘 宗義」 【寸 法】表具（約）幅 ３４.５cm× 丈 １８２cm・軸先寸 【略 歴】　橘 宗義（たちばな そうぎ）霊山了庵 大徳寺 塔頭徳禅寺 了庵 １９４１年 昭和１６年　京都府に生まれる。 花園大学卒業。 埼玉県 野火止 平林寺僧堂に掛塔の後、大本山 大徳寺 別院 徳禅寺 代表役員 住職に就任。 大徳寺 執事　大徳寺派庶務部長、同宗務支所長 日中友好臨済・黄檗協会理事長を歴任。 その間、徳禅寺護持と開山 徹翁和尚顕彰を目的とする徳禅寺護持会 を設立。現在に至る。 こちらの茶掛　莫妄想は、大徳寺 塔頭 徳禅寺 橘 宗義 老師の 真筆の書でございます。 本紙・表装ともに良い状態です。少々ソリあり。 軸先：木製刷毛目。　　紙本：墨書。　　箱書、花押があります。　 共箱、タトウ箱付です。 ～莫妄想（まくもうぞう）とはどんな意味？～ 妄想すること莫れ（もうそうすることなかれ） 樹木希林さんは、生前ファンの方からの質問で 「人生を楽しむ秘訣は何ですか？」と問われ 「他人と比較しない事。世間と比較しない事。 比較をすると挫折してしまうので。」と答えました。 禅語に「莫妄想」という言葉があります。 妄想すること莫れという意味で、この「妄想」とは 考えや想いに囚われている状態のことをいいます。 この「妄想」の根源にあるもの、それは物事を対立的に 考えること、つまり比較することです。 有無、是非、善悪、美醜、損得といった相対的な 思慮分別を手放し、超越することが禅の命題です。 「妄想」が人間をダメにするのです。 ですから、禅では「莫妄想」（妄想すること莫れ）と 「妄想」を戒めるのです。