これは、美術史に関心のある方ならば、説明の要のない名著の一つです。著者３名の名前を見ただけで、ヴァールブルク研究所の中で、いわば共同研究的に仕上げられた成果だということが想像できると思いますが、まさにその通りで、ヴァールブルク研究所界隈から出された研究成果としても、指折りのものと言っていいでしょう。西洋の古代からルネサンスに至る文化史の中における「メランコリー」の系譜を、神話、文学、美術など、領域横断的に考察したもので、ことに、第４部のデューラーの版画「メレンコリア」に関する考察は、圧巻です。西洋の美術史のみならず、文化史一般に関心のある方に取っては必携の一冊です。 1991年の初版です。 コンディションは、経年を考慮すると、奇跡的と言っていいほどいいです。箱は透明プラスチックに包まれています。帯は流石に多少スレがありますが、そのほかは、本体もほぼ新品の状態で、売り上げカードと新刊案内も挿入されたままです。この状態での入手は、まず不可能だと思われるほどいいコンディションです。写真でご確認ください。長い間、絶版になったままで、今では入手が困難でかなり高騰していますが、価格はできるだけ抑えました。 参考までにAmazonへのリンクを貼っておきます。 https://www.amazon.co.jp/土星とメランコリー―自然哲学、宗教、芸術の歴史における研究-レイモンド-クリバンスキー/dp/4794923864 #レイモンド・クリバンスキー　#アーウィン・パノフスキー　#フリッツ・ザクスル